月形温泉ゆりかごの日帰り入浴は、大人650円、営業時間は11時から21時(最終受付20時30分)で、毎月第3火曜日が定休日となっています。2024年9月にリニューアルオープンした道の駅275つきがたに併設されたこの温泉施設は、札幌から車で約1時間という好立地にあり、ナトリウム・カルシウム塩化物泉の「熱の湯」と話題のオートロウリュサウナを備えた、北海道屈指の日帰り温泉スポットです。
この記事では、月形温泉ゆりかごの料金体系から営業時間、泉質の特徴、リニューアルで進化したサウナ施設、さらには道の駅で楽しめるグルメ情報まで、実際に訪れる前に知っておきたい情報を網羅的にお伝えします。家族連れでの週末ドライブ、サウナ好きの「ととのい」旅、そして歴史と食を楽しむ大人の日帰り旅行など、さまざまなニーズに応える月形温泉ゆりかごの魅力を余すところなくご紹介します。

月形温泉ゆりかごとは|道の駅275つきがたの中核施設
月形温泉ゆりかごは、北海道樺戸郡月形町に位置する日帰り温泉施設です。2024年9月のリニューアルにより、道の駅275つきがたと一体化した複合観光拠点として生まれ変わりました。
国道275号線沿いに位置するこの施設は、札幌圏から車で約1時間、距離にして約50kmというアクセスの良さが魅力です。札幌から新石狩大橋を渡り、当別町を経由して月形町に入るルートは信号も少なく、快適なドライブを楽しみながら到着できます。かつてはJR学園都市線の石狩月形駅が最寄り駅でしたが、現在は廃線となりバス転換されているため、公共交通機関を利用する場合は岩見沢ターミナルなどからバスを利用することになります。
リニューアル前の道の駅は通過型の休憩施設としての性格が強かったのですが、温泉施設との統合により「滞在型」の観光拠点へと大きく進化しました。温泉、食事、買い物、宿泊という観光の4大要素をワンストップで楽しめる複合リゾートとしての機能を備え、近年注目を集めるウェルネスツーリズムやサウナブームにも対応した施設となっています。
駐車場は道の駅として整備された広大なスペースが無料で利用可能で、乗用車はもちろん大型バス用のスペースや、障がい者用の屋根付き駐車場も完備されています。
月形温泉ゆりかごの日帰り入浴料金|コストパフォーマンス抜群
月形温泉ゆりかごの入館料は、施設の充実度を考えると非常にリーズナブルな設定となっています。
大人料金は中学生以上が対象で、1回650円です。オートロウリュ付きサウナや充実した休憩スペースなどの設備投資、そして近年の燃料費高騰を考慮すると、この価格帯は利用者にとって高い満足度を得られるコストパフォーマンスといえます。小学生の料金は300円で、6歳未満の幼児は無料で入浴できます。未就学児が無料という点は、子育て世代にとって嬉しいポイントで、家族全員での週末のお出かけ先として選びやすい設定となっています。
シャンプーやボディソープなどの基本的なバスアメニティは備え付けられていますので、手ぶらでの訪問も可能です。タオル類については持参するか、館内の売店で購入することをおすすめします。
より長い時間を施設で過ごしたい方には「日帰りパック」というプランも用意されています。これは平日限定のサービスで、料金は1名あたり4,000円です。パック内容には入浴料に加え、和室の個室休憩所の利用とレストランでの食事が含まれています。利用可能時間は12時から17時までの最大5時間で、食事提供時間は12時から14時となっています。湯上がりに畳の部屋で気兼ねなく昼寝をしたり、グループで談笑したりと、ゆったりとした時間を過ごすことができます。利用には2名以上での申し込みが必要で、利用日の1週間前(7日前)までに電話または予約サイト経由での予約が必須です。飲み物の持ち込みが可能という点も、利用者目線の嬉しい配慮といえます。
月形温泉ゆりかごの営業時間と定休日|訪問前の確認ポイント
月形温泉ゆりかごの日帰り入浴は、午前11時から午後21時まで営業しています。ただし、最終入場時間は閉館の30分前となる20時30分に設定されていますので、ゆったりと入浴やサウナを楽しみたい方は遅くとも19時台には到着しておくことをおすすめします。
定休日は毎月第3火曜日です。旅行計画を立てる際、特に火曜日に訪問を予定している場合はカレンダーの確認が必須となります。なお、第3火曜日が国民の祝日にあたる場合は当日営業となり、その翌日が振替休館日となるパターンが採用されています。連休明けなどの訪問時は特に注意が必要です。
併設されているレストランの営業時間は季節によって変動します。通常期(夏期)は11時から19時30分まで営業し、ラストオーダーは19時です。冬期間(11月4日頃から4月10日頃まで)は11時から18時30分までと短縮され、ラストオーダーは18時となります。また、冬期間の14時30分から16時の間はカフェタイム営業となる場合がありますので、食事を予定している方は時間に余裕を持って訪問することをおすすめします。レストランの定休日も温泉と同じく第3火曜日です。
月形温泉ゆりかごの泉質|「熱の湯」と呼ばれる理由
月形温泉ゆりかごの湯は、泉質分類においてナトリウム・カルシウム塩化物泉に分類されます。この泉質は温泉愛好家の間で「熱の湯」と呼ばれ、入浴後も長時間にわたってポカポカとした温かさが持続することで知られています。
塩化物泉の特性として、湯に含まれる塩分が皮膚の表面に薄い被膜を形成します。この「塩のベール」と呼ばれる被膜が、入浴後の水分蒸発を防ぐ保湿効果と、体温の放散を防ぐ保温効果という二重の役割を果たします。冬の寒さが厳しい北海道において、湯冷めしにくいという特性は非常に価値が高く、寒い季節の訪問でも温まった体がなかなか冷めないという嬉しい効果を実感できます。
源泉のpH値は7.9で、弱アルカリ性の性質を示しています。弱アルカリ性の湯は皮脂を適度に乳化させ、角質を柔らかくする作用があるため、湯上がり後の肌が滑らかになる美肌効果が期待できます。つまり月形温泉は「体の芯まで温まる機能性」と「肌を整える美容性」を兼ね備えた、ハイブリッドな名湯といえます。
源泉温度は35.6度と体温に近い温度ですが、入浴に適した温度に加温・循環ろ過されています。蒸発残留物が6.614g/kgという数値は成分が濃厚であることを示しており、視覚的にも触覚的にも「温泉に入っている」という満足感を与える湯の重みを感じることができます。
リニューアルで進化したサウナ施設|ししおどし式オートロウリュ
2024年のリニューアルで最も注力されたポイントの一つが、サウナ環境の劇的な進化です。現代のサウナブームにおいて、利用者は単なる高温の部屋ではなく、計算された熱と冷気のサイクルによる「ととのう」体験を求めています。月形温泉ゆりかごは、このニーズにハードウェアとソフトウェアの両面から応えています。
ししおどし式オートロウリュの魅力
サウナ室に設置されたししおどし式オートロウリュは、日本庭園に見られる「ししおどし」の機構をサウナストーブに応用した全国的にも珍しい設備です。一定量の水が溜まると、その重みで竹(または筒)が傾き、熱せられたサウナストーンに水が注がれる仕組みになっています。このシステムは30分ごとのサイクルで作動し、サウナ室内に蒸気(ロウリュ)を発生させます。
このシステムの魅力は聴覚的効果と熱的効果の両方にあります。「カコーン」という音が静寂なサウナ室に響き、和の情緒を演出するとともにロウリュの開始を告げる合図となります。発生した蒸気は室内の湿度を一気に上昇させ、温度計が約76度前後を指していても体感温度は劇的に向上します。乾燥した熱気による肌へのピリピリ感を抑えつつ、深部体温を効率的に上げることができるため、息苦しさを感じずに大量の発汗を促すことが可能です。
計算された水風呂と外気浴スペース
サウナ後のクールダウンに不可欠な水風呂は、約14度という設定になっています。サウナ愛好家の間では15度から17度が一般的とされますが、14度は「しっかりと冷たいが痛くはない」という絶妙なラインです。この温度帯は拡張した血管を一気に収縮させ、自律神経のスイッチを切り替えるのに最適であり、深いリラックス状態への導入を強力にサポートします。水風呂自体が広めに設計されているため、混雑時でも順番待ちのストレスなく利用できる点も、ユーザー体験の質を高めています。
「ととのい」の仕上げとなる外気浴スペースも充実しています。露天エリアには専用のととのい椅子が配置されており、北海道の清涼な風を感じながら休憩することができます。サウナ室から水風呂、そして外気浴スペースへの動線が短くスムーズに設計されていることは、利用者の心理的・身体的ストレスを最小限に抑えるための重要な工夫であり、施設設計者のサウナに対する深い理解がうかがえます。
滞在型リラクゼーション空間|湯上がりの休憩スペース
入浴エリアの外に広がる休憩スペースも、今回のリニューアルのハイライトです。従来の「ただ座るだけのベンチ」から「滞在を楽しむラウンジ」へと変貌を遂げています。
1階休憩所の特徴
1階の休憩所は清潔で広々とした空間が確保されていますが、ここに置かれている家具には特別な物語があります。テーブルなどの一部は、地元の月形刑務所で製作された「刑務所作業製品」です。家具には月の形のイラストが施されており、月形町というアイデンティティを表現しています。これは月形町の歴史(集治監)と現代の産業が観光施設の中で融合している事例であり、利用者に地域の文脈を静かに伝えています。
2階休憩所の魅力
2階の休憩所は、よりプライベートな休息を重視した設計となっています。多数のクッションやハンモックが設置されており、思わず寝転がりたくなるような、秘密基地のような空間が広がっています。湯上がりで弛緩した身体をハンモックに預け、揺られながら微睡む時間は、日頃のストレスから解放される究極の贅沢といえます。
道の駅レストランのおすすめメニュー|歴史を食べる「鐵丸カレー」

施設内のレストランは明るく開放的な空間で、カウンター席には充電用コンセントが完備されるなど、現代の旅行者のニーズに対応した設計となっています。
鐵丸カレーとは
レストランで提供されるメニューの中で一際異彩を放つのが「鐵丸(てつまる)カレー」です。このメニュー名は、月形町の歴史的象徴である「樺戸集治監」の囚人たちが脱走防止のために足につけられていた鉄球「鉄丸」に由来しています。カレーの上には鉄丸に見立てた丸いコロッケとオニオンリングがトッピングされており、視覚的なインパクトとともに町の歴史を「食」という形で体験させるストーリー性を持っています。
その他の人気メニュー
「はみでるサンド」も人気のメニューで、その名の通り具材がパンから溢れ出すほどのボリューム感が特徴です。写真映えするビジュアルはSNSでの拡散を意識した現代的な商品開発の成果といえます。
月形町の特産品|幻のトマトジュース「まんまるトマト」
道の駅エリア内には農産物直売所「水辺の家」が併設されています。5月から10月末までの季節営業で、地元農家が丹精込めて育てた朝採れ野菜が並びます。
奇跡のトマトジュース「まんまるトマト」
月形町の名産品として圧倒的な知名度を誇るのが、トマトジュース「まんまるトマト」です。このジュースの最大の特徴は原料への徹底したこだわりにあります。使用されるのは地元契約農家が育てた完熟トマト「桃太郎」のみで、桃太郎は生食用のトマトとして有名であり、加工用トマトに比べて糖度が高く酸味と甘味のバランスに優れています。
製法は水や塩、保存料を一切加えないストレート果汁100%。1缶(190g)にトマト約2個分が凝縮されています。その味わいは「トマトジュース特有の青臭さがない」「トマトそのものを食べているようだ」と評され、トマトジュースが苦手な人でも飲めるという口コミが広まっています。
その人気ゆえに生産が追いつかず在庫切れとなり、販売が一時休止されることもあります。道の駅の売店でこのジュースを見かけたら、即座に購入すべき「幻の逸品」といえます。
トマトジャムとメロン
「まんまるトマト」の姉妹品として開発された「トマトジャム」は、完熟桃太郎トマトを丸ごと使用し手作りで煮詰めたもので、パンやヨーグルトに合う自然な甘さが特徴です。数量限定生産でオンラインショップでは扱われていないため、道の駅などの現地でしか手に入らないレアアイテムです。
月形町は「月雫(つきのしずく)」などのブランドメロンの産地でもあり、夏場には直売所にメロンが並ぶほか、道の駅では地元産大豆「ゆきほまれ」を使用した「月形まんまる納豆ソフト」(きなこ風味)といったご当地ソフトクリームも楽しめます。
周辺観光スポット|皆楽公園と月形樺戸博物館
道の駅275つきがたの魅力は施設単体にとどまらず、徒歩圏内にある周辺スポットとの相乗効果によって最大化されます。
皆楽公園でのアウトドア体験
道の駅に隣接する皆楽公園(かいらくこうえん)は、水辺の自然を活かしたレジャースポットです。ここにはキャンプ場があり、特筆すべきは予約不要(バンガローを除く)で利用できるフリーサイトの存在です。チェックイン時間が自由で思い立ったらすぐにキャンプができる気軽さが、道内のキャンパーから絶大な支持を得ています。
夏はボート遊びや釣り、冬は結氷した沼でのワカサギ釣りが楽しめます。冷えた体をすぐ近くの月形温泉で温め、道の駅で食事をするという「アウトドア×温泉×グルメ」の黄金リレーが移動距離ほぼゼロで完結するのが、このエリア最大の強みです。
月形樺戸博物館で歴史を学ぶ
道の駅から徒歩圏内にある月形樺戸博物館は、月形町のルーツを知る上で欠かせない施設です。月形町は明治14年(1881年)に設置された「樺戸集治監」によって拓かれた町であり、博物館の本館は当時の集治監本庁舎を使用しており、その重厚な建築自体が歴史遺産となっています。
館内には囚人たちが足につけられていた実物の「鉄丸」が展示されています。最も重いものは約3.75kgもあり、これを引きずりながら過酷な開拓労働に従事した人々の苦難が偲ばれます。レストランで「鐵丸カレー」を味わった後に博物館を訪れれば、そのメニューに込められた鎮魂と歴史継承の意図をより深く理解することができます。
月形温泉ゆりかごの楽しみ方|おすすめモデルコース
月形温泉ゆりかごと道の駅275つきがたを最大限に楽しむための、目的別モデルコースをご紹介します。
サウナ好きのための「ととのい」コース
午前中に到着してまずは温泉へ。ししおどし式オートロウリュのタイミングに合わせてサウナに入り、14度の水風呂で体を引き締め、外気浴スペースのととのい椅子で北海道の風を感じながらリラックス。このサイクルを2〜3回繰り返した後、2階の休憩所でハンモックに揺られて完全にととのいます。昼食はレストランで鐵丸カレーを味わい、午後は売店で「まんまるトマト」をお土産に購入して帰路につきます。
家族連れの週末ドライブコース
午前中に皆楽公園で自然遊びを楽しんだ後、道の駅で昼食。子どもたちにはボリューム満点のはみでるサンド、大人は鐵丸カレーを注文。食後は月形温泉ゆりかごで入浴し、湯上がりにご当地ソフトクリーム「月形まんまる納豆ソフト」を味わいます。幼児は入浴無料、小学生も300円というリーズナブルな料金設定が家族連れには嬉しいポイントです。
歴史と食を楽しむ大人の日帰り旅
月形樺戸博物館で北海道開拓の歴史を学んでから道の駅へ向かいます。博物館で見た「鉄丸」を思い出しながらレストランで鐵丸カレーを味わうと、食事がより深い体験となります。午後は温泉でゆっくりと疲れを癒し、直売所で「まんまるトマト」や「トマトジャム」などのレア商品を探します。平日であれば日帰りパック(4,000円)を利用して、個室休憩所でゆったりと過ごすのもおすすめです。
まとめ|月形温泉ゆりかごは札幌近郊の癒やしの新拠点
月形温泉ゆりかごは、2024年9月のリニューアルによって道の駅275つきがたと一体化し、北海道屈指の日帰り温泉スポットとして生まれ変わりました。大人650円というリーズナブルな料金で、ナトリウム・カルシウム塩化物泉の「熱の湯」と、全国的にも珍しいししおどし式オートロウリュサウナを楽しむことができます。
営業時間は11時から21時(最終受付20時30分)で、毎月第3火曜日が定休日です。祝日と重なる場合は翌日が振替休館となりますので、訪問前には必ずカレンダーをご確認ください。
札幌から車で約1時間という絶好のロケーションにあり、温泉、サウナ、グルメ、買い物、そして周辺のアウトドアや歴史スポットまで、一日をまるごと楽しめる滞在型の観光拠点です。月形町は単なる通過点から「滞在すべき理由のある場所」へと変貌を遂げました。次の週末は、タオルを準備して(あるいは現地調達の心づもりで)、月形温泉ゆりかごで心と体をリセットしてみてはいかがでしょうか。








